塔婆について
◆塔婆とは
葬儀のときや法要の時などにお墓の後ろに立てる塔婆は、卒塔婆(そとうば)ともいい、梵語で塔を意味し、五輪塔が刻まれています。葬儀のときに使用している塔婆は正式には忌明け法要の塔婆です。
もともと、卒塔婆はお釈迦さまの遺骨を分骨して、法要のときに塔(ストゥーパ)を建てて供養したのが始まりで、それが日本語の卒塔婆となって、現在の板塔婆となりました。
塔(五輪塔)も板塔婆も人間の体をかたどったもので、世界の構成している五大物質を表わし、上から
空(頭)
風(呼吸器系)
火(体温)
水(水分)
地(身)
の梵字が書かれています。
塔婆供養を行うことは、故人が自然界の宇宙と同化し仏に成ることを意味しています。
※ 塔婆は亡き人への手紙とも考えられ、私達が幸せに毎日を送り、仲良く暮らしていることを無くなった方々にお知らせすることで、あの世とこの世に生きるものを結ぶ役割を果たしているのです。私達がこの世で精一杯、世のため人のために生きているという事を報告する事が亡くなった方々への何よりの供養なのです
◆塔婆をお願いする
故人の追善供養のための塔婆は、ご住職にお経をあげていただき、お墓の後ろの塔婆立てにたてます。塔婆には、故人の戒名や供養の年月日、施主の名前などを書きますので、あらかじめご住職に依頼しておくことが必要です。
お礼は「御塔婆料」といって、寺院によって金額が決まっている場合が多いです。浄土真宗では塔婆はもちいません。
◆下げる時期
古くなった塔婆を下げる時期につきましては特に決まりがないようです。
法要に使用した塔婆はその日のために作ったものなので、翌日には片づけても良いようですが、一般的には一年や新しい塔婆がたったら下げるようにしていることが多いようです。
例えば…
・お葬式の時の塔婆を四十九日のときに下げる
・四十九日の塔婆を一周忌に下げる
古くなった塔婆は墓地内のお炊きあげ所に置くか、霊園などの場合にも指定された所に置きましょう。