秩父弁だんべぇ

2024年 10月 1日秩父弁だんべぇ 「隠ねっこ」の巻

カクネッコ・オニッコは、秩父の昭和の子どもの遊びだった。 東京中心の言い方では、カクレンボ・オニゴッコである。 「隠ねる」は「隠れる」の方言だから、パソコンで入力しても出てこない。「隠れ」とは、人に知 ……

2024年 7月 1日秩父弁だんべぇ 「てんぐるま」の巻

子どもは肩車が好きである。突然目の前の景色が変わる事に新鮮な驚きがあるからだろう。秩父ではこれをテン車といった。どちらも車なのは何故かというと、江戸川柳に「肩車回りはじめは鎮守なり」という句があるよう ……

2024年 4月 1日秩父弁だんべぇ 「ほーりゃい」の巻

東京の友人が秩父の屋台の掛け声を聞いて、普通ワッショイだよなと不思議がった。たしかに美空ひばりの歌に「ワッショイワッショイ景気をつけろ塩撒いておくれ」というのがあるが、それは深川八幡宮の祭り囃詞で、全 ……

2023年 12月 20日秩父弁だんべぇ 「こそっぺー」の巻

「風邪を引いたんだが、どうも喉がコソッペー」寒くなるとよく聞く言葉である。このコソッペーは喉がイガイガすること。イガイガとは「毬々(いがいが)」で喉が毬(いが)に触れているような感じで、声を出すのに抵 ……

2023年 10月 1日秩父弁だんべぇ 「でがらくり」の巻

 歯車や糸を組み合わせて巧みに人形を動かすカラクリ人形の歴史は古い。初見は『日本書紀』の「斉明天皇四年(六五八)・沙門(しゃもん)の智踰(ちゆ)が指南車を造る」というものである。指南車とは、乗っている ……

2023年 7月 1日秩父弁だんべぇ 「けっとばかす」の巻

 今でこそ車社会になって坂道も苦ではなくなったが、かつて長く続いた自分の足で歩かなければならなかった時代には、物の運搬も労働も全て人力で行う他はなかった。箸より重い物は持たないというお公家(くげ)さん ……

2023年 4月 1日秩父弁だんべぇ 「マジマジドキ」の巻

陽が落ちればすぐに暗くなるという頃からみれば、辺りが夕闇に包まれるのもだいぶ時間がかかるようになってきた。暗くなって、人の見分けがつかなくなる時間帯を、夕暮れとか暮れ方、または黄昏(たそがれ)という。 ……

2022年 12月 20日秩父弁だんべぇ 「ひぞる」

松の木を建材として使うには、伐ってから10年以上寝かしておかないと「暴れちまってどうしょうもねぇ」という。「板なんどにしてもヒゾッちゃって、直しなんだぁ効(き)くもんじゃあねぇ」と。松は半端な乾きだと ……

2022年 10月 1日秩父弁だんべぇ 「西ヤツ」の巻

 荒川の西、いわゆる西秩父を総称して西谷(にしやつ)という。今から1301年前の『常陸(ひたちの)国(くに)風土記(ふどき)』に、郡役所の西の谷(やつ)の芦原を開拓して新田を作ろうとすると「夜(や)刀 ……

2022年 7月 1日秩父弁だんべぇ 「うちゃってくれー捨ててくれ」の巻

自分のものや、自分の方にあるものを、他人にくれたり、遠くに放すことをヤル(遣る)といいます。 ウチはウチ捨てる、ウチ飛ばすなどと強めて言うときに言葉の上につける接頭語というものです。飛ばすをカッ飛ばす ……

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