第3回 「下久那の奇祭ジャランポン祭り(お葬式祭り)」
先日、3月11日下久那の諏訪神社に伝わるジャランポン祭りに行ってきました(毎年15日前後の日曜日)その昔、村内に疫病が流行したとき、病苦に喘ぐ人々を救うため諏訪神社に人身御供を献じ悪疫を退散したことが始まりと記され、無病息災を祈ります。
やってきました下久那公会堂
江戸末期までは近くの寺で「葬式」をしたが廃寺となった今は葬儀場として公会堂を利用しているようです。
お日待ちの宴会が長時間続き夕刻6時ごろになると、手際よく片づけが行われ即席の祭壇と棺おけが準備された。
位牌には『悪疫退散居士』と。
故人役の方も本格的なお経帷子を着せてもらいそのまま棺桶の中へと……
参列者の手には金剛杖、頭には冠が…
故人役には一升酒が手渡されがぶがぶと……
一見すると、神妙な面持ちで儀式が進んでいるように見えるが
僧侶役の人のでたらめなお経と楽しくてリズミカルな口調は絶えず、参列者の笑いを誘った。
鉦や太鼓が「ジャランポーン」と鳴り響き……
故人役の人が遺書を読み上げ場内が沸いた
昔ながらの葬列を組み、公会堂から神社へと移動する。
この諏訪神社でもう一度、故人役の方が棺桶に入り奉納という形を取り、参列者と共に悪霊退散、無病息災を祈念し、死者は復活最後に公会堂にて十三仏念仏を執り行い祭りは終了する。
地域の人たちが集い、楽しみ、笑いの絶えないお祭りの印象のかたわら、あの震災からちょうど一年と成るこの日は、やはり皆さんこの話題にも触れ、お祭りを進行していました。
お祭りの本質はもちろん、こうして近所の方々が肩を並べて共に笑い、集うことで地域の輪が”和”となり、地域発展にもつながるんだなと思いました。
下久那のみなさん、撮影にご協力ありがとうございました。
また、こちらの取り組みの写真が週刊誌で使用されました。