「こそっぺー」の巻
「風邪を引いたんだが、どうも喉がコソッペー」寒くなるとよく聞く言葉である。このコソッペーは喉がイガイガすること。イガイガとは「毬々(いがいが)」で喉が毬(いが)に触れているような感じで、声を出すのに抵抗があるということである。別な言い方をすれば、ザラザラするという感じ。
コソッペーという言葉は、「あの二人は、どうもコソッペー」と人間関係に使うと、二人の間柄はうまくいってないという意味になる。
二つの使い方の共通点は「滑らかでない」ということである。
ところで、コソッペー「こそばゆい」が崩れた言い方である。古語で言うと「こそばゆし」これを辞書で引いてみると、「くすぐったい」とあり、例文として「背中が…」・「褒められて…」とあった。この状態は秩父でもクスグッテー(くすぐったい)という。
つまり、秩父ではコソバユイという言葉に、独特な意味を作り出していたのである。